ウイルス性肝炎(B型肝炎、C型肝炎など)とは
B型肝炎では核酸アナログ製剤、C型肝炎ではインターフェロン(ペグ・インターフェロン)とリバビリン、プロテアーゼ阻害剤の併用療法が行われて来ましたが、2014年9月から経口薬であるダクラタスビル、アスナプレビル(商品名:ダクルインザ、スンベプラ)の治療が始まりました。2015年8月にはソホスブビルとレジパスビルという2種類の薬の配合錠(商品名:ハーボニー)という90%台後半の治癒率が得られる画期的な内服薬が使用可能となりました。また2015年11月にムビタスビル+パリタプレビル+リトナビルの3種類の配合錠(商品名ヴィキラックス)が使用可能となりました。治療の難しかった時代を経て、C型肝炎は現在では高い確率で治癒が望める時代になりました。その為にはウイルスの遺伝子型や特定の遺伝子変異解析、ウイルス量、今までの治療歴、患者さんの年齢、肝疾患以外の病気の合併などを総合的に判断して患者さんに最適な治療法を選択する必要があります。また、これまでにインターフェロンが効かなかった人や、インターフェロンの副作用で治療が完遂できなかった人、インターフェロン時代の治療の奏功率や治療費などの問題でC型肝炎治療をあきらめた人、現在も肝庇護療法を続けているものの病状のコントロールが上手くいっていない人にも適切な治療を行います。