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内科

認知症

認知症とは

認知症は脳が傷害されることによって発症する病気です。脳細胞が壊れたり働きが悪くなったために、さまざまな障害が起こり日常生活に支障を来します。認知症の原因となる病気は100種類以上あるといわれています。その中には疾患を取り除くことで認知症が治ることもあります。

脳細胞が減少することで起こる認知症は、その種類によって原因は異なります。男性よりも女性が発症することが多いアルツハイマー型認知症は、脳にアミロイドβという特殊なたんぱく質がたまり、脳細胞が壊れて死んでしまい減っていくことが原因とされています。このアミロイドβは加齢により増えやすくなるため、高齢者が発症します。ただ、30~50代の若い人が発症することも(若年性アルツハイマー型認知症)あり、その場合は遺伝が関係しているといわれています。

脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などにより脳血管が損傷が原因で発症します。糖尿病や高脂血症、高血圧といった生活習慣病を持つ人がなりやすく、ストレスや喫煙も危険因子だとされています。レビー小体型認知症は、神経細胞にできた特殊なたんぱく質のレビー小体が脳の大脳皮質や脳幹に増えすぎたことが原因とされ高齢の男性に発症することが多いです。

画像検査や知能検査について

MMSE検査(ミニメンタルスチール検査)

言語的能力や図形的能力(空間認知)などを簡易的に検査します。

長谷川式簡易知能評価スケール

短時間で認知能力を確認できる知能検査です。

画像検査

頭部MRI・CTの検査で血管性病変の除外診断を行います。

治療方法について

現在まだ認知症に対する根本的な治療法はありません。しかし、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症は薬で進行を遅らせたり、症状を軽くしたりできることがあります。

薬物治療には主に抗認知症薬として、ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンの4剤が使われています。また行動・心理症状(BPSD)が激しいときには、抗精神病薬や抗不安薬、抗うつ薬、漢方薬などを使います。

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